なかよし防災学校が南日本新聞に掲載されました！│なかよし学園プロジェクトNGO・NPO

南日本新聞になかよし防災プロジェクトが掲載！

南日本新聞

2021年9月17日朝刊

なかよし防災プロジェクトが南日本新聞で紹介されました！

2021年9月17日　南日本新聞朝刊

火山防災は桜島から学べ　噴火で32人犠牲のコンゴへ、ＮＰＯがノウハウ輸出

５月に火山が噴火し３２人が犠牲になったコンゴ（旧ザイール）で、市民が週１回、防災を学んでいる。両親が鹿児島県の旧蒲生町出身でＮＰＯ法人「なかよし学園プロジェクト」＝千葉県松戸市＝の中村雄一理事長（４３）が８月末に学校を設立した。７月に鹿児島市が開いた桜島火山防災訓練を見学して得た避難のノウハウを広めるのが狙い。「自ら学び、災害への備えを身に付けてほしい」と思いを語る。

コンゴ東部のニーラゴンゴ火山が噴火した５月２２日、発展途上国の教育を支援する中村さんに現地の知人から「街がパニックになっている」と一報が入った。２００２年に約２５０人が亡くなった噴火の教訓が生かされていないと危機感を抱き、日本式の防災を伝えることを思い立った。

　火山防災の専門家を探す中で、京都大学防災研究所の井口正人教授に行き着く。井口教授から「桜島の防災訓練は日本一」と聞き、行政や住民約２２０人が参加した訓練を見学。「火砕流や噴石飛散の規模に応じて、きめ細やかに災害を想定していることに感銘を受けた」と話す。

　学校はニーラゴンゴ火山の南約１５キロの都市ゴマにある「少年兵更生学校」の一室に構える。日本で集めた寄付約１０万円を設立に充てた。８月２５日の１回目の授業は中村さんが講師となり、模型と薬品を使って噴火と溶岩流出を再現。桜島にある退避壕（ごう）などの防災施設や、鹿児島市が用意したバスで住民が避難する訓練の様子を写真で紹介した。

　中村さんの授業を動画に収めた更生学校のベニ・カマテ・カハンバ校長（５６）らが引き継ぎ、市民や政治家ら約５０人が受講している。参加者は毎回入れ替わるため、来年３月までは同じ内容を繰り返し、その後は中村さんが再訪して避難時の感染症対策や非常食作りを教える予定だ。将来はハザードマップも作成したいという。

　カハンバ校長はメールでの取材に「住民は火山防災の知識が乏しく、中村さんの支援にはとても感謝している。可能なら日本の専門家が長期滞在しノウハウを周知してほしい」と答えた。

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